知って楽しいコーヒーの知識(8) 世界中で愛される飲み物に part4 日本編
日本最初のコーヒーは長崎出島に
日本に初めてコーヒーがもたらされたのは1690年頃でした。当時鎖国をしていた日本において海外からの品物は長崎出島に集まり、コーヒーもオランダ人によってもたらされました。 まだなじみがうすいコーヒーはオランダ人と交流がある一部の日本人のみが接することができました。
狂歌・洒落本で有名な大田蜀山人も飲んだようですが、その感想はあまり良くなかったようです。一般の人々への普及は明治になってからとなります。
文明開化のハイカラ飲料
本格的にコーヒーが輸入されたのは1877年(明治10年)になります。当時は特権階級のハイカラな飲み物としてもてはやされ1886年には東京日本橋に初の珈琲店「洗愁亭」が開店します。その後、1888年には「可否茶館」が東京上野に開店します。これが近代喫茶店の始まりといわれています。
「可否茶館」には玉突きやトランプ、図書などの娯楽施設や便せんや封筒、文具などが置いてありました。そのご他の繁華街などの開店が相次ぎました。
ブラジルコーヒーの普及
1911年(大正2年)東京銀座に「カフェパウリスタ」の1号店が誕生しました。「カフェ・パウリスタ」は、ブラジル・サンパウロ州政府から、その宣伝と普及をかげて12年間にわたり、無償でコーヒー豆を提供を受けました。「カフェ・パウリスタ」は3階建ての白亜の館で大理石のテーブルなどをつかった豪華な見せでした。。コーヒー1杯が5銭と、銀座に先に開店していたカフェ「プランタン」の3分の1の値段だったため、たちまち大人気となり、全国各地に20店舗以上の「カフェ・パウリスタ」が誕生しコーヒーの普及に大きく貢献しました。
本格的な大衆化の時代へ
大正・昭和とコーヒーの需要は大きく伸びましたが、第2次世界大戦に突入するとコーヒーはぜいたく品となり、輸入が制限されるようになります。そして、戦争が終わってしばらくした1950年に輸入が再開し、1960年にコーヒーの自由化となり大衆への本格的な普及がはじまりました。